障害年金とは?
2024/11/20
こんにちは、東京都北区で障害年金の相談・裁定請求に特化した事務所を運営しております
社会保険労務士の中村健司です。
障害年金については、最近だいぶ知られてくるようになりましたが、世間一般においては障害年金の
認知度はまだまだ低いように感じます。また障害年金を受給するということが「障害者」のレッテルを
はられたように感じる方も多いかと思います。
このブログでは、障害年金の有用性について書いていきたいと思っております。
本日は「障害年金とは?」と題して、障害年金の概要(どのような時に・どのような条件で・どのようにすれば等々)を
まとめてみたいと思っております。
障害年金の請求(申請)に関する、条件などについては、次回以降のブログで折々にふれていきたいと思っております。
障害年金の話に入る前に、年金全般について少しふれておきたいと思います。
【日本の年金制度】
日本の年金制度においては、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人はすべて年金制度に加入することになって
います。年金制度に加入すべき人を被保険者といいます。
日本の年金制度は、国民年金制度と厚生年金制度の2つの制度がありますが、どのような人がどちらの制度に加入するのでしょうか?
①国民年金制度に加入する人
国民年金制度は、基礎年金とも呼ばれ、日本国内に住所を有する20歳以上60歳に達した日(60歳の誕生日の前々日まで)の人が
すべて加入することになります。
国民年金制度は、以下の3つの種類に分けられています。
・第1号被保険者…学生・自営業者・フリータ等
・第2号被保険者…会社員・公務員等の厚生年金加入者
・第3号被保険者…第2号被保険者の被扶養配偶者
②厚生年金制度に加入する人
会社員・公務員等
厚生年金は、国民年金のように20歳以上で加入という縛りはありません。中学卒業・高校卒業で就職した場合は厚生年金の
被保険者となります。
厚生年金の資格喪失は、70歳に達した日(70歳の誕生日の前々日)までとなります。
上記①②の図解はこちら☟

【年金の支給事由】
年金の支給事由は、以下の3つに限られています。
①老齢年金…原則65歳以上の高齢者が対象となります。
②遺族年金…一家の働き手を失った場合に支給されます。
③障害年金…病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に現役世代も含めて受取ることができる年金です。
※老齢・遺族・障害年金とも所得補償という側面があります。
老齢・遺族・障害年金とも受給するためには細かい規定がありますが、今回は老齢・遺族年金の受給要件については割愛させて
いただきます。
【障害年金とは?】
病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受取ることができる年金と
なります。
【障害年金の請求(申請)方法】
障害年金の請求(申請)方法には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
それでは、障害基礎年金・障害厚生年金で請求(申請)する基準はどこにおかれているのでしょうか?
①障害基礎年金で請求する場合…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に国民年金に加入していた場合。
②障害厚生年金で請求する場合…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に厚生年金に加入していた場合。
☛初診日に、国民年金または厚生年金のどちらに加入していたかにより、請求(申請)方法が変わります。
【障害年金の受給要件】
障害年金を請求(申請)することができるのは、以下の①~③の条件すべてに該当する方に限られます。
①初診日…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に国民年金または厚生年金に加入していたこと。
※但し20歳前傷病は除きます
②保険料納付要件…初診日の前日において、ある程度国民年金保険料または厚生年金保険料を納付している事。
※但し20歳前傷病は除きます
③障害認定日において、障害の状態が障害等級表に該当している事
☛障害認定日とは、障害年金が請求(申請)できる日を言います。
障害認定日は、初診日から1年6カ月を経過した日または1年6カ月以内に症状が固定した日となります。
但し、20歳前傷病の場合は、20歳前後3カ月以内に障害の状態が障害等級表に該当していれば、障害
年金の請求(申請)対象となります。
※20歳前傷病とは?…先天的な病気や20歳前に罹患した傷病により、日常生活が制限されるようになった
場合のことを言います。
【障害年金に該当する状態】
障害の状態に応じて、法令により障害の程度(障害等級1~3級)が定められています。
数字が小さいほど、障害の状態が重くなります。
障害基礎年金は1~2級、障害厚生年金は1~3級となります。
【障害等級】
各障害等級については、以下のキーワードを参照して障害の状態をイメージしてください。
1級…常に他人の介助が必要。活動範囲は、就床室内・病院でいえばベッド周辺に限られる。
2級…働くこと(就労)禁止。活動範囲は病院内や家屋内に限られる。
3級…働くこと(就労)することに、制限を加えることが必要な状態のこと。
障害等級表の詳細についてはこちら☟

※障害年金の等級と障害者手帳(身体・精神・療育)の等級とはリンクしないので注意が必要です。
【障害年金額】
令和6年度の障害年金額は以下の通りとなります。☟

【加給年金額】
障害年金受給者に配偶者・子供がいる場合は加給年金(扶養手当)が支給されます。
加給年金額は以下の通りとなります。☟

※20歳前傷病で障害年金を受給している方は、前年の所得が多い場合には年金の支給に関して制限や調整があるので
注意が必要です。
【障害年金と他の年金の調整】
公的年金は、一人1年金が原則ですが、65歳以上の方は障害基礎年金と老齢厚生年金または遺族厚生年金を併せて
受け取ることができます。
【終わりに…】
障害年金の流れ、障害年金額について一通りの説明を行いました。
障害年金は、他の年金(老齢・遺族)に比べ制約が多く、添付資料が多いため請求(申請)まで大変時間がかかるのが実情です。
ご自分で、請求(申請)をしようとしてもうまくいかないため、途中で投げ出してしまう方も多くいらっしゃいます。
請求(申請)で行き詰ったら、障害年金専門の社会保険労務士にお尋ねください。
社会保険労務士の中村健司です。
障害年金については、最近だいぶ知られてくるようになりましたが、世間一般においては障害年金の
認知度はまだまだ低いように感じます。また障害年金を受給するということが「障害者」のレッテルを
はられたように感じる方も多いかと思います。
このブログでは、障害年金の有用性について書いていきたいと思っております。
本日は「障害年金とは?」と題して、障害年金の概要(どのような時に・どのような条件で・どのようにすれば等々)を
まとめてみたいと思っております。
障害年金の請求(申請)に関する、条件などについては、次回以降のブログで折々にふれていきたいと思っております。
障害年金の話に入る前に、年金全般について少しふれておきたいと思います。
【日本の年金制度】
日本の年金制度においては、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人はすべて年金制度に加入することになって
います。年金制度に加入すべき人を被保険者といいます。
日本の年金制度は、国民年金制度と厚生年金制度の2つの制度がありますが、どのような人がどちらの制度に加入するのでしょうか?
①国民年金制度に加入する人
国民年金制度は、基礎年金とも呼ばれ、日本国内に住所を有する20歳以上60歳に達した日(60歳の誕生日の前々日まで)の人が
すべて加入することになります。
国民年金制度は、以下の3つの種類に分けられています。
・第1号被保険者…学生・自営業者・フリータ等
・第2号被保険者…会社員・公務員等の厚生年金加入者
・第3号被保険者…第2号被保険者の被扶養配偶者
②厚生年金制度に加入する人
会社員・公務員等
厚生年金は、国民年金のように20歳以上で加入という縛りはありません。中学卒業・高校卒業で就職した場合は厚生年金の
被保険者となります。
厚生年金の資格喪失は、70歳に達した日(70歳の誕生日の前々日)までとなります。
上記①②の図解はこちら☟

【年金の支給事由】
年金の支給事由は、以下の3つに限られています。
①老齢年金…原則65歳以上の高齢者が対象となります。
②遺族年金…一家の働き手を失った場合に支給されます。
③障害年金…病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に現役世代も含めて受取ることができる年金です。
※老齢・遺族・障害年金とも所得補償という側面があります。
老齢・遺族・障害年金とも受給するためには細かい規定がありますが、今回は老齢・遺族年金の受給要件については割愛させて
いただきます。
【障害年金とは?】
病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受取ることができる年金と
なります。
【障害年金の請求(申請)方法】
障害年金の請求(申請)方法には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
それでは、障害基礎年金・障害厚生年金で請求(申請)する基準はどこにおかれているのでしょうか?
①障害基礎年金で請求する場合…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に国民年金に加入していた場合。
②障害厚生年金で請求する場合…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に厚生年金に加入していた場合。
☛初診日に、国民年金または厚生年金のどちらに加入していたかにより、請求(申請)方法が変わります。
【障害年金の受給要件】
障害年金を請求(申請)することができるのは、以下の①~③の条件すべてに該当する方に限られます。
①初診日…病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた時に国民年金または厚生年金に加入していたこと。
※但し20歳前傷病は除きます
②保険料納付要件…初診日の前日において、ある程度国民年金保険料または厚生年金保険料を納付している事。
※但し20歳前傷病は除きます
③障害認定日において、障害の状態が障害等級表に該当している事
☛障害認定日とは、障害年金が請求(申請)できる日を言います。
障害認定日は、初診日から1年6カ月を経過した日または1年6カ月以内に症状が固定した日となります。
但し、20歳前傷病の場合は、20歳前後3カ月以内に障害の状態が障害等級表に該当していれば、障害
年金の請求(申請)対象となります。
※20歳前傷病とは?…先天的な病気や20歳前に罹患した傷病により、日常生活が制限されるようになった
場合のことを言います。
【障害年金に該当する状態】
障害の状態に応じて、法令により障害の程度(障害等級1~3級)が定められています。
数字が小さいほど、障害の状態が重くなります。
障害基礎年金は1~2級、障害厚生年金は1~3級となります。
【障害等級】
各障害等級については、以下のキーワードを参照して障害の状態をイメージしてください。
1級…常に他人の介助が必要。活動範囲は、就床室内・病院でいえばベッド周辺に限られる。
2級…働くこと(就労)禁止。活動範囲は病院内や家屋内に限られる。
3級…働くこと(就労)することに、制限を加えることが必要な状態のこと。
障害等級表の詳細についてはこちら☟

※障害年金の等級と障害者手帳(身体・精神・療育)の等級とはリンクしないので注意が必要です。
【障害年金額】
令和6年度の障害年金額は以下の通りとなります。☟

【加給年金額】
障害年金受給者に配偶者・子供がいる場合は加給年金(扶養手当)が支給されます。
加給年金額は以下の通りとなります。☟

※20歳前傷病で障害年金を受給している方は、前年の所得が多い場合には年金の支給に関して制限や調整があるので
注意が必要です。
【障害年金と他の年金の調整】
公的年金は、一人1年金が原則ですが、65歳以上の方は障害基礎年金と老齢厚生年金または遺族厚生年金を併せて
受け取ることができます。
【終わりに…】
障害年金の流れ、障害年金額について一通りの説明を行いました。
障害年金は、他の年金(老齢・遺族)に比べ制約が多く、添付資料が多いため請求(申請)まで大変時間がかかるのが実情です。
ご自分で、請求(申請)をしようとしてもうまくいかないため、途中で投げ出してしまう方も多くいらっしゃいます。
請求(申請)で行き詰ったら、障害年金専門の社会保険労務士にお尋ねください。
2024年11月20日 11:35
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中村社会保険労務士事務所
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東京都北区赤羽台 4-17-18-1210
電話番号 :
090-6150-3893
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