受給につながる精神の診断書
2025/06/03
こんにちは、東京都北区で障害年金の相談・裁定請求に特化した事務所を運営する
社会保険労務士の中村健司です。
今回は、【受給につながる精神の診断書】というテーマで、どのような診断書が
障害年金の受給につながるのか?考えていきたいと思います。
障害年金の診断書(精神)を主治医に記載してもらう際には、普段の日常生活を
どのように過ごしているのかを主治医に理解してもらう必要があります。
診断書を作成する医師に、日常生活の過ごし方を知ってもらい、実際の生活に近い
診断書を作成してもらうことにより、障害年金の受給により近づくことができます。
【精神の診断書の特徴点】
内臓疾患や肢体の障害の場合、血液検査・心電図・肢体の可動域の測定など
客観的な数値が存在するため、ある程度合理的な診断書が作成可能となります。
これに反し、精神の診断書においては日常生活の状況に重点が置かれているため
診断書を作成する医師に、普段の生活状況を理解してもらう必要があります。
【普段の生活状況と受診時のギャップ】
医療機関の受診回数は、月1回・月2回が多いと思います。
医師の診察は、薬の効果やリハビリの進捗度合いに重点が置かれ、患者本人が
普段はどのように生活をしているのか?わからない点が多々あると思います。
【例えば…こんなことはありませんか?】
受診時と実際の生活の違いについて、いくつか例をあげてみます。
①服装・身だしなみ
受診時☛入浴・洗顔・歯磨き・服装などの身だしなみは、清潔感がある。
実際は☛入浴は週1回程度、洗顔・歯磨きは気が向いた時だけ、1日中
パジャマ姿で過ごし、着替えは家族に言われた時だけ…
②食事
受診時☛家族が作った食事を3食きちんと食べています。
実際は☛家族が作ったものは、好きなものだけ食べ、嫌いなものは食べない。
食事時間もバラバラ・お腹が空いた時だけ食べる。
③服薬
受診時☛指示通り薬は飲んでいます。
実際は☛飲み忘れが多い・指示を守らない 等々
受診時に医師に話した事と実際の生活の違いを書き出してみました。
医師には、受診時に書いたことを話したら医師はどう思うでしょうか?
☛薬やリハビリの効果があると思ってしまいます。
【受診時の医師との会話を基に、障害年金の診断書を作成した場合…】
実際の生活とはかけ離れた日常生活像が出来上がり、本来の日常生活の状況は
まったく見えてきません。
このような診断書を提出した場合、不支給もしくは一段低い等級で支給決定される
恐れがあります。
【普段の生活を知ってもらおう!!】
医師には、実際の生活知ってもらい、診断書に反映させてもらうことが必要に
なります。
それでは、どのようにして実際の生活を知ってもらえばよいのでしょうか?
【精神の診断書裏面の活用】
日本年金機構のホームページから精神の診断書(裏面)をダウンロードします。☟
ウの日常生活状況
1-(イ)全般状況
2日常生活能力の判定(7項目)を利用し、A4用紙2枚位にまとめ、診断書作成時に
医師に渡すのが効果的となります。
具体的には、以下のことを書きます
【1-(イ)全般状況】
診断書作成時以前1年間の生活状況を書いていきます。
例えば…ほとんど部屋に籠っている、人目が気になるので買い物や散歩は深夜又は
夜明け前等。
家族とは、生活を共にせず部屋にひきこもっている等
生活全般を2~3行でまとめます。
【2日常生活能力の程度】
日常生活能力の程度は、適切な食事~社会性まで7項目あります。
この7項目は、一人で生活している場合を想定しているので…家族と暮らして
いる方も、一人暮らしをした場合にどこまでできるかを前提に書いていきます。
例えば…
① 適切な食事…献立が考えられないので全く食事の準備ができない。
② 身辺の清潔保持…入浴はせず、着替えもしない・部屋は掃除をする気力がないので散らかり放 題等
普段のありのままの生活を1項目2~3行にまとめます。
※普段の日常生活をまとめた資料を医師に渡すことにより、実際の日常生活を反映した
診断書が出来上がると思います。
診断書が出来上がった際は、必ず診断書に書かれていることを確認し、納得のいかない
ことは医師の意見を聞くことが肝要となります。
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